実に25年ぶりのFRアルファロメオ、新型ジュリアの狙い目グレードはどれだ?
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹
まず皆さん大注目の「クアドリフォリオ」だが、このモデルは見た目からして圧倒的な存在感を誇る。実際に前後バンパー等のエアロパーツはもちろん専用の、ひと目で高性能を感じさせるデザインとなる。実は全幅は他と同じだが、よりワイドに見える……それだけイカツいのが特徴だ。さらに19インチサイズのタイヤ&ホイールがホイールハウスにぴたりと収まっており、他のモデルと同じ車高ながら、圧倒的に低く見える構えとなる。
イグニッションをオンにすると、フェラーリ・カリフォルニアTに搭載されるV8から2気筒をカットした2.9LのV6直噴ツインターボが、激しいサウンドとともに目を覚ます。
最高出力510ps/最大トルク600Nmを発生するこのエンジンは、8速ATを介して後輪を駆動する。FRでありながらの510psは、よほどの自信がなければ実現できないだろう。この数値ならば今どき4WDで当たり前。しかしながらFRを用意した辺りに、アルファロメオのプレミアム・ブランドとしての意欲が感じられる。つまり走りにおいてもダイナミックな世界観を演出したいのだろう。
実際に走らせると19インチながらも、統合制御されたシャシーによって最低限の快適性は担保されている。このサスペンションは、ストローク感が短く割とすぐに底をつくようなフィーリングだが、ガツンと衝撃はこなくて粘りを感じさせる。このため路面の荒れや段差通過では、ボディを上下させる動きこそ伝わるし、それなりに体も揺すられるが、鋭い衝撃は入ってこない。比較的ハードな乗り味かつ大パワーではあるけれど、街乗りや高速巡行では意外に快適に思えるのだ。
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